作者: Kenichi OGATA , Nobuyuki KIKUCHI , Koichi DOI , Takatsugu ISHIMOTO , Satoshi FURUHASHI
DOI: 10.3919/JJSA.67.1285
关键词: Dieulafoy's ulcer 、 Gastroenterology 、 Cancer 、 Internal medicine 、 Medicine
摘要: Dieulafoy潰瘍様出血を呈し,経過観察中急速に増大,膨隆した1型胃癌の1例を経験したので報告する.症例は80歳,男性.吐血され,当院救急外来受診.緊急内視鏡で噴門直下に動脈性の出血をしており, Dieulafoy潰瘍と考えられ,クリッピングによる止血術を施行した. 1週間後の内視鏡検査で,出血はなく,粘膜の異常は明らかではなかった.以後,再出血はなかったが,止血部位が次第に膨隆し,約5カ月後,乳頭状の隆起が著明であったため生検を行ったところ,乳頭状腺癌であった.開腹による胃局所切除施行した.手術標本で深達度はMPであった.緊急内視鏡でDieulafoy潰瘍様出血を認めたとき,内視鏡的止血操作を行うが,その後の内視鏡検査にて癌の存在を念頭にいれ,丹念な粘膜の観察が必要と思われる.