作者: Nobumitsu Shiina , Taiki Fujiwara , Teruaki Mizobuchi , Naomichi Iwai
关键词:
摘要: 79歳男性.鋭利なナイフによる左背部刺創で当院へ救急搬送された.来院時意識やや混濁し,ショック状態となったが,大量輸液により循環動態は改善した.胸部X線写真で左血胸と診断し,胸腔ドレナージ術を施行,直後に約2000mlの血性胸水の流出を認めた.胸部造影CTで左胸水貯留および肺から造影剤の漏出像が見られたため,左肺損傷による血胸が考えられた.CT撮影直後,再度血圧低下しショック状態となり,緊急手術となった.大量輸血したが手術室搬送直後に心停止状態に陥った.胸腔ドレーンの閉塞による緊張性血胸を疑い,仰臥位のまま緊急開胸,血腫除去を施行した.血腫除去後,すみやかに心拍再開し,血圧は改善した.バイタルサイン安定後,止血のために左下葉切除術を施行した.術後は後遺症なく独歩退院した.当院での胸部外傷手術例に基づく考察を加え報告する.