作者: Jiro TSUJI , Hidetaka TAKAHASHI , Masanobu MORIKAWA
DOI: 10.1246/NIKKASHI1898.69.5_920
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摘要: π-アリル型パラジウム錯体が種々の求核試薬と容易に反応し,それぞれのアリル置換体を生成する新しい反応を見いだした。マロン酸エステルはアリルマロン酸エステルおよびジアリルマロン酸エステルを高収率で生成した。アセト酢酸エステルも同様に反応し,2位の炭素にアリル基が導入された。今1つの求核試薬として,シクロヘキサノンから誘導されるエナミンとの反応を行なったが,この場合も反応は容易に進行し,加水分解後2-アリルシクロヘキサノンが得られた。このようにπ-アリル型錯体が炭素陰イオンと容易に反応し,炭素-炭素結合を生成することは,今までに知られていない。アルコラート,アセテートアニオンとの反応で相当するアリル誘導体が得られるが収率は低い。このような求核試薬とπ-アリル型錯体の反応機構としては,いったん求核試薬がパラジウムに配位してから反応する可能性が強い。