作者: Atsushi Tsuneto , Yoshinari Suzuki , Yoshiaki Furusho , Naoki Furuta
DOI: 10.2116/BUNSEKIKAGAKU.58.623
关键词:
摘要: 海水中に含まれる高濃度のマトリックス元素から極微量の希土類元素を分離・濃縮できるカラムを誘導結合プラズマ質量分析計(ICP-MS)に接続し,オンラインで希土類元素を定量するための最適な条件を検討した.カラムは,従来型のイミノ二酢酸基を導入したポリメタリクリレート共重合体に,含窒素カチオン型アルキル基によって電荷を負荷したキレート樹脂を充填し,希土類元素の吸着率とマトリックス元素の除去率を比較した.その結果,pH 5の条件下で改良型のキレート樹脂を用いた際に,マトリックス元素であるCa,Mgを最も除去でき,尚且つ希土類元素においても十分な吸着率が得られた.本法を海水の標準物質であるNASS-5に含まれる希土類元素の定量に応用した結果,参照値と良く一致したことから,実試料にも応用できると判断した.東京湾海水中に含まれる希土類元素は,低分子体として存在するGdにおいて濃度異常が観測された.Gdの濃度異常は,磁気共鳴イメージング(MRI)の造影剤として用いられているGd化合物が河川水又は海水中に放出されたことに起因すると考えられる.