摘要: ベーシック・インカムについて, さまざまな角度から検討し, いかに実現可能なものであるかを明らかにする. 働いているかどうか, 職を探しているかどうかにかかわらず, 人々に収入を与えるというのは, ありえないと思うかもしれません. しかし, 富める者も貧しい者も, 活動する者もしない者も, すべての人に無条件でベーシック・インカムを支給するという考えは, トマス・ペイン, ジョン・スチュアート・ミル, ジョン・ケネス・ガルブレイスといった大思想家によって提唱されてきました. 今日, それは世界で最も広く議論されている社会政策の提案の一つとなっている. 著者の二人は, この急進的なアイデアをこれまでで最も包括的に擁護し, 21 世紀の経済的不安と社会的排除に対処するための最も現実的な希望として提唱している. 不平等が拡大, 政治が分裂, 永続的な社会問題に対する古い答えがもはや自信を失わせる時代にあって, ベーシック・インカムは, 自由な社会と正常な経済を実現する可能性があるという新たな希望の根拠を示している.