摘要: 風洞実験においてモデル近傍の流れ場の様子を知るためにオイルフローによる可視化が行われている. しかしオイルフローによる可視化は定性的であるため, 定量的な評価を行う必要がある. 近年 Liu らによって蛍光油膜を用いた摩擦応力面計測手法が提案されている (1). この手法は蛍光油膜の膜厚と発光量の比例関係を利用している (図 1). モデル上での膜厚の変化と摩擦応力を関係付ける薄油膜方程式は, 遅い粘性流れの場合のナビエストークス方程式から導かれている. 薄油膜方程式は蛍光油膜の膜厚と発光量との関係により, 発光量の変化と摩擦応力の関係式となる. 本研究では正方角柱周りと単純自動車模型上の摩擦応力分布を, 蛍光油膜を用いて計測し, 高解像度かつ定量的な摩擦応力分布を得た (図 2-5).