作者: Masatsugu Kitamura , Kuniyoshi Arai , Kaoru Miyashita
DOI: 10.5833/JJGS.24.2894
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摘要: 早期胃癌 (粘膜癌: 304例, 粘膜下層癌: 276例) を対象として再発形式および予後に影響を与える他病死・他癌死の実態について検討した.早期癌の死亡は71例にみられ, その内訳は胃癌の再発4例 (5.6%), 残胃の癌死3例 (4.2%), 非癌死41例 (57.7%), 他癌死23例 (32.4%) であった.再発はm癌1例, sm癌3例で, n (-) 1例, n2 (+) 2例, n3 1例とリンパ節転移例が多かった.再発形式はそれぞれ腹膜, ウイルヒョウリンパ節, 肝, 肺であった.他病死のなかでは心疾患11例 (28%), 脳血管障害7例 (18%), 呼吸器疾患7例 などが多くを占めた.他癌死のなかでも最も多かったのは大腸癌6例 (26%) および肺癌6例 で次に, 肝癌4例 (17%), 膵癌3例 (13%) であった.大腸癌では同時性が多いのに対して肺, 肝では異時性が多かった.以上の検討より, 早期癌の術後には定期的な残胃の内視鏡的検査, 他臓器癌を念頭に入れた検査および他病死の防止にも注意を要すると考えられた.