作者: Kenji TOGASHI , Naoyuki YAMAMOTO , Osamu SASAKI
关键词:
摘要: QTLとそれを囲むマーカー遺伝子座でヘテロである雄を1つの集団内で特定の形質に顕著に差がある2系統を交配して生産すると仮定した.生産された雄は,無作為に集団内の雌と交配され,後代(父方半きょうだい)が生産される.雄のQTLとマーカーの遺伝子型および後代のマーカーの遺伝子型と生産記録は既知とし,雌の遺伝子型は不明とした.上記におけるマーカーQTL関連分析法が提示され,提示された方法に基づいて,マーカー間距離(1,5,10cM),父方半きょうだい数(30,50頭),マーカー対立遺伝子数(2,4,10),QTL置換効果(.36,.44,.52σe)の要因を設け,QTLが存在するか否かについて第1種の過誤をもとにそれぞれの要因の影響を評価した.その結果,第1種の過誤は,マーカー間距離の縮小,置換効果を大きくすること,あるいは,マーカー対立遺伝子数の増加によって減少したが,なかでもマーカー対立遺伝子数の増加による第1種の過誤の確率の減少は著しかった.従って,対立遺伝子数の多いマーカーを利用するとQTLが存在するという結論をより確実なものにできることを示した.また,マーカー対立遺伝子数が2と少ない時は,後代(父方半きょうだい)数そのものを増やして,過誤の確率を減らす方がQTL検定に有効と考えられた.